豊かな自然の中で陶芸を、横浜 本牧市民公園の陶芸教室

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陶芸ギャラリー

全国公募 横浜陶芸展

入賞・入選作品 最新

第7回目となる2025年の全国公募展では「カップ&ソーサー」をテーマに募集いたしました。16都府県から264作品の応募がありました。沢山のご応募を有難うございました。

受賞作品の紹介
「いひょうをつく!」
木野 乃り恵 (愛知県)

 カップ&ソーサーの全体がヒョウ柄に覆われている。裏返せばカップの底にヒョウの顔が現れる。実は、カップの取手もヒョウの尻尾なのである。可愛すぎずリアル過ぎないヒョウの造形が楽しい。また軽く持ちやすく、下絵の具や釉の使い方も上手く、器としても大変良くできているのがこの作品の評価を高めた。

「青の余韻」
池本 浩之 (愛知県)

 「蛍手」といえば、器の表面を綺麗に削り正円がきちんと並んでいる印象のものが多いが、この作品は器の表面の柔らかい凹凸の網目部分が「蛍手」になっているのが目新しく、優しい白に配された青のドットが美しく感じられた。器でありながらオブジェのように手元におきたい魅力がある。

※蛍手(ほたるて)とは器の素地に透かし彫りを施し、その箇所に透明な釉薬を充填して焼成する技法

「雲を抜けて」
田村 記代美(神奈川県)

 ぽっかり浮かんだ雲の上、空の青が少しだけ見える。鳥も雲の上で一休み。そんなイメージが器になった。アイデアが浮かんでもそれを焼き物として良いものにするには造形力以外に成形・施釉・焼成等いくつものハードルがある。この作品は、すべての作業工程が適正かつ丁寧に施されて完成度が素晴らしいと思う。

「ミルククラウン」
大西 考治(神奈川県)

 カップ&ソーサー?ひと目では解らないかもしれないが、作品の上の部分がデミタスカップになっている。造形として、成形も焼成にも難しい形をしており、作者が注意深く作業していたのがうかがわれる。アイデアを形にしていく楽しさや面白さがこの作品には溢れている。「用の美」より「使えるオブジェ」として制作した潔さがこの作品の魅力だろう。

「ワインカップ&ソーサー」
入澤 元泰 (神奈川県)
「翡翠ハート文様蓋付カップアンドソーサー」
樋口 克明 (愛知県)
「桜花瑠璃釉高台カップ&ソーサー」
大澤 訓一 (神奈川県)
「Flower Poem フラワーポエム」
蕎原 しげみ (東京都)
「異国からのメッセージ」
長谷川 稔治 (埼玉県)
「清風」
Tan Jia Xuan (沖縄)
「ざくろの夢」
石川 静子 (神奈川県)
「憧憬」
前野 俊江(埼玉県)
「夏草レモンの気配・・・」
武藤 暁子 (埼玉県)
「白雲」
小山 透 (神奈川県)
「チューリップ」
ニットウ ヒサエ (東京都)
「兎追いしかの山」
柏 ちえ (神奈川県)
「漆黒の渦(しっこくのうず)」
高田 吉考(東京都)
「アルマジロ」
桂川 ユキ子(千葉県)
「陽気なお茶時間」
末岡 京子(滋賀県)
「氷川丸の渦潮(うずしお)」
大隅 のり子(千葉県)
「コーヒーカップ&ソーサードリッパー付」
黒部 誠 (神奈川県)
「煉瓦に咲くバラ」
伊藤 彩香 (東京都)
「グロース リングス」
道田 より子 (神奈川県)
「flowers」
坂田 洋介 (神奈川県)
「一枚のシャツ」
藤井 章江 (愛知県)
「クルエラ」
内山 明子 (東京都)
「きゅーぶで休息」
石井 明美 (神奈川県)
「寄せあそび」
山瀬 なつみ (愛知県)
「唯一無二」
藤田 佳子 (愛知県)
「雲とお皿と空色カップ」
三輪 さくら (愛知県)

総評

丹澤 裕子(日本工芸会正会員)

 2012年に始まった横浜陶芸展も今回で7回目を迎えます。当初はテーマ部門、暮らしの器部門と造形的な作品と用の器を分けていましたが、前回から部門を分けていません。今回のテーマは「カップ&ソーサー」。用の器を意識した作品が多いと思いきや独創的な作品が並び驚きました。大賞の作品は一見すると造形的に見えますが用の器としても熟練しており、準大賞の作品は用の器の形態を取りながらもオブジェ的な雰囲気があり魅力的でした。

梅津 庸一 (美術家)

 カップ&ソーサーという身近なテーマでしたが多種多様な作品が集まりました。総じてレベルが高く審査は難航しました。純粋に実用性を追求したものからオブジェのようなものまで。陶作品における固有性とはどこに宿るのでしょうか?各々がレギュレーションを設定できる時代だからこその自由と困難がわたしたちの前に横たわっていると言えるでしょう。いずれにしても作陶に没頭することでしか自身の表現のあり方は獲得できません。

小澤 忠(横浜市陶芸センター長)

 2025・横浜陶芸展は 写真審査から良い作品ばかりで 選ぶのに苦労しました
選抜された作品の現物を拝見いたしまして 作品としての個性や思い入れ それに完成度など どれも高い水準で感激させられました 特に大賞の作品の豹柄模様の鉄江と釉薬のにじみ効果などは 豹のユーモラスな姿と共に カップを伏せても立てても良しというもので 楽しく使える器として存在感を感じました また応募作品のすべての現物を見たいと思わされる作品が多い審査でした

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